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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和57(あ)893

事件名

 兇器準備集合、現住建造物等放火未遂、火炎びんの使用等の処罰に関する法律違反、往来妨害、建造物等以外放火、有線電気通信法違反

裁判年月日

 昭和59年4月12日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 決定

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第38巻6号2107頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和57年5月20日

判示事項

 一 設けられた障害物が通路を部分的に遮断するにすぎない場合と刑法一二四条一項にいう陸路の「壅塞」
二 往来妨害罪が成立するとされた事例

裁判要旨

 一 設けられた障害物が通路を部分的に遮断するにすぎない場合であつても、該通路の効用を阻害して往来の危険を生じさせるものであるときは、刑法一二四条一項にいう陸路を「壅塞」したことにあたる。
二 幅員五・九メートルの県道上の側端から中央部分にかけて車体の長さ約四・二六メートルの普通乗用自動車をやや斜め横向きに置き、車両の内外にガソリンを振りまいたうえ、点火した火炎びんを投げ込んで右車両を炎上させ、これにより右車両の燃料に引火して爆発する虞を生じさせた本件行為(判文参照)は、刑法一二四条一項にいう陸路を壅塞して往来を妨害したものにあたる。

参照法条

 刑法124条1項

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