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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和62(あ)519

事件名

 業務上過失致死、同傷害

裁判年月日

 平成2年11月16日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 決定

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第44巻8号744頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和62年2月12日

判示事項

 ホテルの火災事故においてホテル経営者に業務上過失致死傷罪が成立するとされた事例

裁判要旨

 ホテルで火災が発生し、火煙の流入拡大を防止する防火戸・防火区画が設置されていなかったため火煙が短時間に建物内に充満し、従業員による避難誘導が全くなかったことと相まって、相当数の宿泊客等が死傷した火災事故において、ホテルの経営管理業務を統括掌理する最高の権限を有し、ホテルの建物に対する防火防災の管理業務を遂行すべき立場にあった者には、防火戸・防火区画を設置するとともに、消防計画を作成してこれに基づく避難誘導訓練を実施すべき注意義務を怠った過失があり、業務上過失致死傷罪が成立する。

参照法条

 刑法211条

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