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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和28(秩ち)1

事件名

 法廷等の秩序維持に関する法律による制裁事件についてなした抗告棄却決定に対する特別抗告

裁判年月日

 昭和33年10月15日

法廷名

 最高裁判所大法廷

裁判種別

 決定

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第12巻14号3291頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和28年12月19日

判示事項

 一 法廷等の秩序維持に関する法律による制裁の特殊性。
二 法廷等の秩序維持に関する法律第二条にもとずく監置決定および同法第三条第二項による行為者の拘束の合憲性。

裁判要旨

 一 法廷等の秩序維持に関する法律による制裁は従来の刑事的行政的処罰のいずれの範疇にも属しないところの、本法によつて設定された特殊の処罰である。そして本法は、裁判所または裁判官の面前その他直接に知ることができる場所における言動つまり現行犯的行為に対し裁判所または裁判官自体によつて適用されるものである。従つてこの場合は令状の発付、勾留理由の開示、訴追、弁護人依頼権等刑事裁判に関し憲法の要求する諸手続の範囲外にあるのみならず、またつねに証拠調を要求されていることもないのである。
二 法廷等の秩序維持に関する法律第二条にもとずく監置決定および同法第三条第二項による行為者の拘束は、憲法第三二条、第三三条、第三四条ならびに第三七条に違反するものではない。

参照法条

 法廷等の秩序維持に関する法律1条,法廷等の秩序維持に関する法律2条,法廷等の秩序維持に関する法律3条,法廷等の秩序維持に関する法律4条,法廷等の秩序維持に関する法律3条2項,憲法32条,憲法33条,憲法34条,憲法37条

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