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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和29(あ)2795

事件名

 犯人蔵匿

裁判年月日

 昭和33年2月18日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第12巻3号359頁

原審裁判所名

 福岡高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和29年6月22日

判示事項

 一 刑法第一〇三条にいう「罪ヲ犯シタル者」の意義
二 捜査の存否と犯人蔵匿罪の成否

裁判要旨

 一 昭和二四年(れ)一五六六号同二四年八月九日の当小法廷判決は刑法一〇三条にいわゆる「罪ヲ犯シタル者」は犯罪の嫌疑によつて捜査中の者をも含むと解釈すべきものであるとの趣旨であつて、捜査官憲が犯罪嫌疑によつて捜査するに至らない段階の犯罪者を含まないとの趣旨までを判示したものではないと解するを相当する。
二 真に罰金以上の刑にあたる罪を犯した者であることを知りながら、官憲の発見、逮捕を免れるように、その者をかくまつた場合には、その犯罪がすでに捜査官憲に発覚して捜査が始つているかどうかに関係なく、犯人蔵匿罪が成立する。

参照法条

 刑法103条

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