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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和31(あ)3844

事件名

 威力業務妨害、水利妨害

裁判年月日

 昭和33年12月25日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 刑集 第12巻16号3555頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和31年7月19日

判示事項

 一 いわゆる電源ストについて原判決に理由不備、事実誤認の疑があるとされた事例。
二 ピケツテイングについて理由のくいちがい、真実誤認の疑があるとされた事例。

裁判要旨

 一 本件電源ストにおいて被告人らが排水門、制水門を開放して水力発電所の用水を放流した積極的な所為が、電源職場における被告人ら従業員の労務提供義務不履行行為にあたる理由を説示するところなく無罪とした原判決は、理由不備ないし重大な事実誤認の疑がある。
二 原判決が一面ピケツテイングは平和的説得ないし団結の示威を建前とすると判示しながら、他面本件電源ストにおいて説得前すでに会社側臨時人夫ら非組合員の現場立入をスクラムによるピケツテイングにより阻止しても違法でないと判示したのは、理由にくいちがいがあるかまたは重大な事実誤認の疑がある。

参照法条

 刑法35条,刑法234条,刑法123条,刑訴法411条1号,刑訴法411条3号,労働組合法1条2項

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