裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
昭和38(あ)974
- 事件名
公職選挙法違反
- 裁判年月日
昭和43年12月4日
- 法廷名
最高裁判所大法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
破棄差戻
- 判例集等巻・号・頁
刑集 第22巻13号1425頁
- 原審裁判所名
札幌高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
昭和38年3月26日
- 判示事項
一 労働組合の統制権と憲法第二八条
二 公職選挙への立候補の自由と憲法第一五条第一項
三 労働組合の統制権と組合員の立候補の自由
- 裁判要旨
一 労働組合は、憲法第二八条による労働者の団結権保障の効果として、その目的を達成するために必要であり、かつ、合理的な範囲内においては、その組合員に対する統制権を有する。
二 公職の選挙に立候補する自由は、憲法第一五条第一項の保障する重要な基本的人権の一つと解すべきである。
三 労働組合が、地方議会議員の選挙にあたり、いわゆる統一候補を決定し、組合を挙げて選挙運動を推進している場合において、統一候補の選にもれた組合員が、組合の方針に反して立候補しようとするときは、これを断念するよう勧告または説得することは許されるが、その域を超えて、立候補を取りやめることを要求し、これに従わないことを理由に統制違反者として処分することは、組合の統制権の限界を超えるものとして許されない。
- 参照法条
憲法15条1項,憲法25条,憲法28条,労働組合法1条1項,労働組合法2条,公職選挙法10条,公職選挙法225条1号,公職選挙法225条3号
- 全文