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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和43(あ)1629

事件名

 業務上過失傷害

裁判年月日

 昭和43年12月17日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄自判

判例集等巻・号・頁

 刑集 第22巻13号1525頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和43年6月27日

判示事項

 交差点に進入しようとする自動車運転者に交通法規に違反して高速度で交差点を突破しようとする車両のありうることまでも予想すべき注意義務がないとされた事例

裁判要旨

 交通整理が行なわれておらず、しかも左右の見とおしのきかない交差点で、他方の道路からの入口に一時停止の道路標識および停止線の表示があるものに進入しようとする自動車運転者としては、徐行して、その停止線付近に交差点にはいろうとする車両等が存在しないことを確かめた後、すみやかに交差点に進入すれば足り、本件相手方のように、あえて交通法規に違反して、高速度で、交差点を突破しようとする車両のありうることまでも予想して、他方の道路に対する安全を確認し、もつて自己の発生を未然に防止すべき注意義務はないものと解するのが相当である。

参照法条

 刑法(昭和43年法律61号による改正前のもの)211条,道路交通法35条1項,道路交通法42条,道路交通法43条

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