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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和47(し)22

事件名

 勾留理由開示請求事件の移送決定についての準抗告棄却決定に対する特別抗告

裁判年月日

 昭和47年4月28日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 決定

結果

 その他

判例集等巻・号・頁

 刑集 第26巻3号249頁

原審裁判所名

 金沢地方裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和47年4月10日

判示事項

 一 簡易裁判所の裁判官が発した勾留状により勾留されている被疑者の事件が地方裁判所に起訴された場合と第一回公判期日前における勾留理由の開示をなすべき裁判官
二 特別抗告審において原決定後の事由により原決定が取り消された事例

裁判要旨

 一 簡易裁判所の裁判官が発した勾留状により勾留されている被疑者の事件が地方裁判所に起訴された場合には、第一回公判期日前における勾留理由の開示は、その地方裁判所の裁判官が行なうべきものである。
二 金沢地方裁判所裁判官がした本件勾留理由開示請求事件を金沢簡易裁判所に移送する旨の決定およびこれを是認した原決定(判文参照)は、いずれもその決定の時点においては正当であつたが、事件につき公訴が提起された現在においては、同簡易裁判所裁判官は、もはや本件勾留理由の開示をすることはできないから、いずれも刑訴法四一一条一号によりこれを取り消すべきである。

参照法条

 刑訴法82条,刑訴法280条,刑訴法433条,刑訴規則187条

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