裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
昭和54(し)135
- 事件名
刑の執行猶予言渡取消請求事件についてした即時抗告棄却決定に対する特別抗告
- 裁判年月日
昭和55年2月25日
- 法廷名
最高裁判所第二小法廷
- 裁判種別
決定
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
刑集 第34巻2号44頁
- 原審裁判所名
大阪高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
昭和54年12月7日
- 判示事項
一 刑法二六条の三の規定の合憲性
二 刑法二六条の三による刑の執行猶予言渡の取消を同法二六条、二六条の二による刑の執行猶予言渡の取消と同時に行うことの許否
三 甲執行猶予の言渡を刑法二六条の二第二号により取り消すと同時に乙執行猶予の言渡を同法二六条の三により取り消した場合においてこれに対する即時抗告棄却決定の告知後特別抗告の係属中に乙執行猶予の期間に相当する期間が経過したときと乙執行猶予の取消の効果
- 裁判要旨
一 刑法二六条の三の規定は、憲法一一条、一三条、三一条に違反しない。
二 刑法二六条の三による刑の執行猶予言渡の取消は、同法二六条、二六条の二による刑の執行猶予言渡取消決定の確定をまたず、これと同時に行うことも許される。
三 甲執行猶予の言渡を刑法二六条の二第二号により取り消すと同時に、乙執行猶予の言渡を同法二六条の三により取り消した場合において、右取消決定に対する即時抗告棄却決定が告知されたときには、甲乙両執行猶予の取消の効果が発生し、特別抗告の係属中に乙執行猶予の期間に相当する期間が経過しても、すでに発生している乙執行猶予の取消の効果に影響しない。
- 参照法条
刑法26条,刑法26条の2,刑法26条の3,刑法27条,憲法11条,憲法13条,憲法31条,刑訴法424条,刑訴法434条
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