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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和59(あ)1551

事件名

 殺人、犯人蔵匿、逮捕監禁

裁判年月日

 昭和63年1月29日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 刑集 第42巻1号38頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和59年9月18日

判示事項

 一 審判の請求を受けない事件について判決した場合に当たらないとされた事例
二 被告人らの自白のとおりに有罪とした原判決の事実認定に不合理な点があるとして破棄された事例

裁判要旨

 一 甲、乙に対する起訴状の罪名及び罰条は殺人のみであつても、逮捕監禁の事実が殺人の実行行為の一部を組成するものとして公訴事実中に記載されていると認められるときは(判文参照)、たとえ右逮捕監禁の事実が殺人とは併合罪関係に立つものと解すべきであつたとしても、裁判所が甲につき殺人の実行行為の一部として右逮捕監禁の事実を認定し、乙につき逮捕監禁罪のみの成立を認めたことが、刑訴法三七八条三号にいう審判の請求を受けない事件について判決した場合に当たるとはいえない。
二 被告人らの自白にはその重要部分に信用し難い点があるのに(判文参照)、右自白のとおりに被告人らを有罪と認めた原判決は、刑訴法四一一条三号により破棄を免れない。

参照法条

 刑法45条,刑法199条,刑法220条1項,刑訴法256条2項,刑訴法256条4項,刑訴法317条,刑訴法378条3号,刑訴法411条3号,刑訴法413条本文

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