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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和31(あ)3825

事件名

 関税法違反、詐欺

裁判年月日

 昭和34年7月7日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 決定

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第13巻7号1113頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和31年9月26日

判示事項

 一 憲法第三八条第三項にいう「本人の自白」
二 自白の補強証拠と認められる事例
三 私設保税倉庫に蔵置中の外国商品を占領軍要員以外の者に販売する目的で庫出する場合と関税逋脱罪の成立

裁判要旨

 一 憲法第三八条第三項にいう「本人の自白」には、その判決をした裁判所の公判廷における被告人の自白を含まない。
二 証言並びに犯則物件鑑定表によつて同表記載の物件が関税未納のまま蔵置されていた事実が認められる以上、被告人が関税未納物件を他に庫出して関税を逋脱したという自白の補強証拠として十分である。
三 施設保税倉庫に蔵置中の外国商品を占領軍要員以外の者に販売する目的で庫出するときは、関税逋脱罪を構成する。

参照法条

 憲法38条3項,刑訴法319条2項,関税法(明治32年法律61号)75条,関税法(明治32年法律61号)31条,関税法(昭和29年法律61号)附則13項,関税法(明治32年法律61号)75条1項,保税倉庫法(明治30年法律15号)6条

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