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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和46(あ)1095

事件名

 暴行、逮捕

裁判年月日

 昭和50年8月27日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄自判

判例集等巻・号・頁

 刑集 第29巻7号442頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和46年4月21日

判示事項

 労働組合役員の他組合員に対する暴行、逮捕行為が法秩序全体の見地からみて到底許容されないものであるとされた事例

裁判要旨

 甲労働組合とこれから脱退した者を中心とする乙労働組合との間の紛争の過程で、甲組合の副組合長が、乙組合の言い分を記載したビラを甲組合の組合員に配付しようとした乙組合の書記長の左肩を掴んで後方に引きのかせ、胸部付近を突き、さらに手首を掴み腕を組むようにして引つ張つて甲組合事務所に連れ込む等した暴行行為、及び右副組合長と甲組合の書記長が、ビラの内容について取消文を書かせるため、いつたん組合事務所を出た同人を再び連れ戻そうと考え、同人を中にはさんで両腕を抱え約六〇メートルを約一五分にわたり無理に連行した逮捕行為(各判文参照)は、法秩序全体の見地からみるとき、原判決の諸般の事情を考慮に入れても、到底許容されるものとはいい難い。

参照法条

 刑法35条,刑法208条,刑法220条1項,刑訴法411条1号,労働組合法1条2項

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