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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和42(オ)1245

事件名

 損害賠償請求

裁判年月日

 昭和46年6月29日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 民集 第25巻4号650頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 昭和39(ネ)2274

原審裁判年月日

 昭和42年8月17日

判示事項

 一、付添看護を必要とする被害者が近親者の無償の付添看護を受けた場合と付添看護料相当額の賠償請求の許否
二、交通事故による被害者が加害者に対して損害賠償請求権を有する場合と生活保護法による保護受給資格

裁判要旨

 一、受傷のため付添看護を必要とした被害者は、付添看護をした者が近親者であるため、現実に看護料の支払をせずまたはその支払請求を受けていない場合であつても、近親者としての付添看護料相当額の損害を被つたものとして、加害者に対しその賠償請求をすることができるものと解するのが相当である。
二、交通事故による被害者は、加害者に対して損害賠償請求権を有するとしても、加害者との間において損害賠償の責任や範囲等について争いがあり、賠償を直ちに受けることができない場合は、他に現実に利用しうる資力がないかぎり、傷病の治癒等の保護の必要があるときは、同法四条三項により、利用し得る資産はあるが急迫した事由がある場合に該当するとして、例外的に保護を受けることができるのであり、必ずしも本来的な保護受給資格を有するものではない。

参照法条

 民法709条,生活保護法4条

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