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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和49(オ)1010

事件名

 自動車引渡請求

裁判年月日

 昭和50年2月28日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第29巻2号193頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

 昭和46(ネ)1521

原審裁判年月日

 昭和49年6月28日

判示事項

 自動車のサブデイーラーから自動車を買い受けたユーザーに対しデイーラーが右サブデイーラーとの間の自動車売買契約に付した所有権留保特約に基づきその自動車の引渡を請求することが権利の濫用になるとされた事例

裁判要旨

 自動車の販売につき、サブデイーラーが、まずデイーラー所有の自動車をユーザーに売却し、その後右売買を完成するためデイーラーからその自動車を買い受けるという方法がとられていた場合において、デイーラーが、サブデイーラーとユーザーとの自動車売買契約の履行に協力しておきながら、その後サブデイーラーにその自動車を売却するにあたつて所有権留保特約を付し、サブデイーラーの代金不払を理由に同人との売買契約を解除したうえ、留保された所有権に基づき、既にサブデイーラーに代金を完済して自動車の引渡を受けているユーザーにその返還を請求することは、権利の濫用として許されない。

参照法条

 民法1条3項

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