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最高裁判所判例集

事件番号

 平成3(行ツ)91

事件名

 各不当労働行為救済命令取消

裁判年月日

 平成7年2月23日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 その他

判例集等巻・号・頁

 民集 第49巻2号281頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 平成2(行コ)75

原審裁判年月日

 平成3年1月30日

判示事項

 労働組合の組合員から組合費のチェック・オフを行ってこれを併存する別組合に交付したことが不当労働行為に当たる場合に右組合費相当額を組合員にではなくその所属組合に支払うことを命ずる救済命令が違法とされた事例

裁判要旨

 甲労働組合の内部抗争によりそれぞれ甲組合と同一名称を名乗る乙組合と丙組合とが併存するに至った後に、使用者が、甲組合とのいわゆるチェック・オフ協定に基づき、乙組合の組合員から組合費のチェック・オフを行い、これを丙組合に交付したことが不当労働行為に当たる場合であっても、右組合費相当額を、組合員個人に対してではなく、乙組合に支払うことを命ずる救済命令は、乙組合との間にチェック・オフ協定の締結もなく、組合員からのその旨の委任もない以上、救済命令に関する労働委員会の裁量権の合理的行使の限界を超えるものとして、違法である。

参照法条

 労働組合法7条3号,労働組合法27条4項,労働組合法27条12項,労働基準法24条1項

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