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最高裁判所判例集

事件番号

 平成9(オ)219

事件名

 供託金還付請求権確認

裁判年月日

 平成11年1月29日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄自判

判例集等巻・号・頁

 民集 第53巻1号151頁

原審裁判所名

 仙台高等裁判所  秋田支部

原審事件番号

 平成8(ネ)70

原審裁判年月日

 平成8年10月30日

判示事項

 一 将来発生すべき債権を目的とする債権譲渡契約の締結時における目的債権の発生の可能性の程度と右契約の効力

二 医師が社会保険診療報酬支払基金から将来支払を受けるべき診療報酬債権を目的とする債権譲渡契約の効力を否定した原審の判断に違法があるとされた事例

裁判要旨

 一 将来発生すべき債権を目的とする債権譲渡契約の締結時において目的債権の発生の可能性が低かったことは、右契約の効力を当然には左右しない。

二 医師が社会保険診療報酬支払基金から将来八年三箇月の間に支払を受けるべき各月の診療報酬債権の一部を目的として債権譲渡契約を締結した場合において、右医師が債務の弁済のために右契約を締結したとの一事をもって、契約締結後六年八箇月目から一年の間に発生すべき目的債権につき契約締結時においてこれが安定して発生することが確実に期待されたとはいえないとし、他の事情を考慮することなく、右契約のうち右期間に関する部分の効力を否定した原審の判断には、違法がある。

参照法条

 民法466条,健康保険法43条ノ9第5項,社会保険診療報酬支払基金法13条1項

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