裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成9(オ)434
- 事件名
損害賠償請求事件
- 裁判年月日
平成11年10月22日
- 法廷名
最高裁判所第二小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
その他
- 判例集等巻・号・頁
民集 第53巻7号1211頁
- 原審裁判所名
福岡高等裁判所 那覇支部
- 原審事件番号
平成7(ネ)99
- 原審裁判年月日
平成8年11月26日
- 判示事項
一 不法行為により死亡した者の相続人が被害者の得べかりし障害基礎年金及び障害厚生年金を逸失利益として請求することの可否
二 不法行為により死亡した者の相続人が被害者の得べかりし障害基礎年金及び障害厚生年金についての各加給分を逸失利益として請求することの可否
三 障害基礎年金及び障害厚生年金の受給権者が不法行為により死亡した場合にその相続人がする損害賠償請求において当該相続人が受給権を取得した遺族基礎年金及び遺族厚生年金を控除すべき損害の費目
- 裁判要旨
一 障害基礎年金及び障害厚生年金の受給権者が不法行為により死亡した場合には、その相続人は、加害者に対し、被害者の得べかりし右各障害年金額を逸失利益として請求することができる。
二 障害基礎年金及び障害厚生年金についてそれぞれ加給分を受給している者が不法行為により死亡した場合には、その相続人は、加害者に対し、被害者の得べかりし右各加給分額を逸失利益として請求することはできない。
三 障害基礎年金及び障害厚生年金の受給権者が不法行為により死亡した場合に、その相続人が被害者の死亡を原因として遺族基礎年金及び遺族厚生年金の受給権を取得したときは、当該相続人がする損害賠償請求において、支給を受けることが確定した右各遺族年金は、財産的損害のうちの逸失利益から控除すべきである。
- 参照法条
国民年金法30条,厚生年金保険法47条,民法709条,国民年金法35条1号,厚生年金保険法53条1号,民法896条,国民年金法33条の2,厚生年金保険法50条の2,国民年金法37条,厚生年金保険法58条
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