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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和62(オ)253

事件名

 不当利得返還

裁判年月日

 平成6年2月8日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄自判

判例集等巻・号・頁

 民集 第48巻2号123頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 昭和61(ネ)340

原審裁判年月日

 昭和61年11月25日

判示事項

 恩給受給者が国民金融公庫からの借入金の担保に供した恩給につき国が公庫にその払渡しを完了した後に恩給裁定が取り消された場合における国の公庫に対する払渡金返還請求の許否

裁判要旨

 恩給受給者甲が国民金融公庫(乙)からの借入金の担保に供した恩給につき国が乙にその払渡しをした後に、甲に対する恩給裁定が取り消されたとしても、乙は甲に対して恩給を担保に貸付けをすることを法律上義務付けられており、しかも恩給裁定の有効性については乙自ら審査することはできず、これを有効なものと信頼して扱わざるを得ないものであることなど、判示事情の下において、国が恩給裁定の取消しの効果が乙に及ぶとして、右払渡しに係る金員の返還を求めることは許されない。

参照法条

 国民金融公庫が行う恩給担保金融に関する法律3条,民法703条

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