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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和37(オ)567

事件名

 損害賠償並びに土地所有権確認請求

裁判年月日

 昭和39年6月26日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 その他

判例集等巻・号・頁

 民集 第18巻5号954頁

原審裁判所名

 仙台高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和37年2月22日

判示事項

 立証についての釈明権の不行使が違法とされた事例。

裁判要旨

 ある地域を所有することを前提とし、同地域上に生立する立木の不法伐採を理由とする損害賠償の請求の当否を判断するに当り、当該地域の一部のみが請求者の所有に属するとの心証を得た以上、さらにその一部に生立する立木で伐採されたものの数量、価格等について審理すべきことは当然であり、この際右の点について、従来の証拠のほかに、さらにあらたな証拠を必要とする場合には、これについて全く証拠方法のないことが明らかであるときを除き、裁判所は当該当事者にこれについての証拠方法の提出を促すことを要するものと解するのが相当であり、このような措置に出ることなく、漫然証拠がないとして請求を棄却することは、釈明権の行使を怠り、審理不尽の違法を犯すものというべきである。

参照法条

 民訴法127条,民訴法394条

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