裁判例検索

裁判例結果詳細

最高裁判所判例集

事件番号

 昭和43(オ)91

事件名

 占有妨害排除家屋明渡等請求

裁判年月日

 昭和45年9月22日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 その他

判例集等巻・号・頁

 民集 第24巻10号1424頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 昭和40(ネ)1568

原審裁判年月日

 昭和42年10月30日

判示事項

 不実の所有権移転登記が所有者の承認のもとに存続せしめられていたものとして民法九四条二項を類推適用すべきものとされた事例

裁判要旨

 不動産の所有者甲が、その不知の間に甲から乙に対する不実の所有権移転登記の経由されたことを知りながら、経費の都合や、のちに乙と結婚して同居するようになつた関係から、抹消登記手続を四年余にわたつて見送り、その間に甲において他から金融を受けた際にもその債務を担保するため乙所有名義のまま右不動産に対する根抵当権設定登記が経由されたような事情がある場合には、民法九四条二項を類推適用し、甲は、不動産の所有権が乙に移転していないことをもつて、その後にこれを乙から買受けた善意の第三者丙に対抗することができないものと解すべきである。

参照法条

 民法94条2項

全文