裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
昭和26(あ)2169
- 事件名
窃盜
- 裁判年月日
昭和28年4月7日
- 法廷名
最高裁判所第三小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
その他
- 判例集等巻・号・頁
刑集 第7巻4号762頁
- 原審裁判所名
福岡高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
昭和26年5月8日
- 判示事項
財物に対する事実上の支配の奪取及び不法領得の意思がないため窃盗罪の成立しない一事例
- 裁判要旨
農業協同組合の販売主任又は倉庫係である被告人両名が、同組合倉庫に保管中の政府所有米の俵数が不足しているのを発見した結果、単に政府所有米の俵数を増して在庫俵数のつじつまを合せておくだけの目的で、同組合長の管理する右倉庫中の政府所有米の各俵から米をすこしずつ抜き取り、これを倉庫外には全然持ち出すことなく、その倉庫内でその米によつて同じような米俵を作り、これを同じ場所に政府所有米として積んでおいたに過ぎない場合には、その米に対する事実上の支配の奪取及び不法領得の意思がないため、窃盗罪は成立しない。
- 参照法条
刑法235条
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