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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和26(れ)1785

事件名

 昭和二二年政令第一六五号違反

裁判年月日

 昭和26年10月23日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第5巻11号2281頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和25年6月29日

判示事項

 一 下級審が事件について上級審が示した意見に従つて処理した場合の下級審判決の適否
二 免訴判決に対する検察官の上訴と憲法第三九条

裁判要旨

 一 上級審の裁判所における判断は、その事件について下級審の裁判所を拘束するものであること、裁判所法第四条の規定するところである。それゆえ「上級審において下級審判決が破棄され事件の差戻があつた場合には、下級審はその事件を処理するに当り判決破棄の理由となつた上級審の事実上及び法律上の意見に拘束され必ずその意見に従いこれに基ずいて事件の審判をしなければならないのであるから、既に下級審が上級審の意見に従つて事件を処理したものである以上、その上級審の意見が客観的に間違つて居ると否とに拘らずその下級審の判決を違法視することはできない」こと当裁判所大法廷判決の示すとおりである(昭和二四年(れ)第二〇二九号同二五年一〇月二五日大法廷判決)。
二 被告人に対し免訴の言渡された判決につき検察官が上訴を申し立てることは、憲法第三九条に違反しない。

参照法条

 裁判所法4条,旧刑訴法409条,旧刑訴法376条,憲法39条

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