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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和30(オ)286

事件名

 約束手形金請求

裁判年月日

 昭和35年12月27日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第14巻14号3234頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和29年12月7日

判示事項

 一 小切手振出の代理権消滅後の手形振出と本人の責任
二 手形の受取人に表見代理の成立する場合と所持人に対する本人の責任

裁判要旨

 一 当座勘定取引のため小切手を振出す代理権しかない者が、その代理権消滅後、代理人と称して約束手形を振出した場合に、受取人が右代理権の消滅につき善意無過失で、右の者に手形振出の権限があると信じるにつき正当の理由を有するときは、本人は受取人に対し振出人としての責任を免れない。
二 無権代理人の振出した約束手形につき、本人が民法第一一〇条及び第一一二条に基き振出人としての責任を負うときは、受取人からその手形の裏書譲渡を受けた者に対しても、その者の善意悪意を問わず、振出人としての責任を免れない。

参照法条

 民法110条,民法112条,手形法8条,手形法14条

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