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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和32(オ)448

事件名

 損害賠償請求

裁判年月日

 昭和35年3月22日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第14巻4号501頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和32年2月4日

判示事項

 一 荷渡依頼書による依頼の撤回
二 特定物の売買において当然には所有権が移転しないとされた事例

裁判要旨

 一 寄託者から受寄者である倉庫業者に対し荷渡先を指定した上これに受寄物たる商品を引渡すことを依頼するいわゆる荷渡依頼書が、荷渡先の第三者に交付された後であつても、右第三者がこれを受寄者に呈示する以前寄託者において受寄者に対する通知により依頼を撤回することを妨げない。
二 倉庫に寄託中のハンカチーフ売買契約において、代金を約三日後の午後四時限り支払うべし、右支払のないときは契約は失効する旨の解除条件が付されているときは、特段の事情のない限り、右ハンカチーフの所有権を契約により当然買主に移転するものではないと解するのが相当である。

参照法条

 商法597条,民法176条

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