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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和39(オ)155

事件名

 定期預金等請求

裁判年月日

 昭和45年6月24日

法廷名

 最高裁判所大法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第24巻6号587頁

原審裁判所名

 福岡高等裁判所

原審事件番号

 昭和36(ネ)712

原審裁判年月日

 昭和38年11月13日

判示事項

 一、債権の差押前から債務者に対して反対債権を有していた第三債務者が右反対債権を自働債権とし被差押債権を受働債権としてする相殺の効力
二、相殺に関する合意の差押債権者に対する効力

裁判要旨

 一、債権が差し押えられた場合において、第三債務者が債務者に対して反対債権を有していたときは、その債権が差押後に取得されたものでないかぎり、右債権および被差押債権の弁済期の前後を問わず、両者が相殺適状に達しさえすれば、第三債務者は、差押後においても、右反対債権を自働債権として、被差押債権と相殺することができる。
二、銀行の貸付債権について、債務者の信用を悪化させる一定の客観的事情が発生した場合には、債務者のために存する右貸付金の期限の利益を喪失せしめ、同人の銀行に対する預金等の債権につき銀行において期限の利益を放棄し、直ちに相殺適状を生ぜしめる旨の合意は、右預金等の債権を差し押えた債権者に対しても効力を有する。

参照法条

 民法511条,民訴法598条1項

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