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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和54(オ)907

事件名

 所有権移転登記等抹消登記手続

裁判年月日

 昭和57年11月12日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第36巻11号2193頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 昭和53(ネ)1686

原審裁判年月日

 昭和54年5月30日

判示事項

 一 民法一〇四二条にいう減殺すべき贈与があつたことを知つた時の意義
二 遺留分権利者が減殺すべき贈与の無効を訴訟上主張しているときと減殺すべき贈与があつたことを知つたと推認される場合

裁判要旨

 一 民法一〇四二条にいう減殺すべき贈与があつたことを知つた時とは、贈与の事実及びこれが減殺できるものであることを知つた時をいう。
二 遺留分権利者が、減殺すべき贈与の無効を訴訟上主張していても、被相続人の財産のほとんど全部が贈与されたことを認識していたときは、その無効を信じていたため遺留分減殺請求権を行使しなかつたことにもつともと認められる特段の事情のない限り、右贈与が減殺することができるものであることを知つていたと推認するのが相当である。

参照法条

 民法1042条,民訴法185条

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