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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和56(行ツ)178

事件名

 損害賠償

裁判年月日

 昭和62年7月2日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第41巻5号785頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 昭和49(行ケ)155

原審裁判年月日

 昭和56年7月17日

判示事項

 民生用灯油につき石油元売事業者が行つた元売仕切価格の値上げ協定によつて一般消費者が損害を被つたとはいえないとされた事例

裁判要旨

 石油元売事業者が民生用灯油について元売仕切価格を値上げする価格協定を実施した場合において、その当時、原油の値上がり、需要の増加など灯油について顕著な値上がり要因があつたほか、民生用灯油の元売仕切価格について価格抑制指導をしていた通商産業省がその値上げを了承しており、右協定が実施されなかつたとしても、その元売仕切価格は現実のそれと径庭のない状態に至つたであろうと推認され、ひいてはその小売段階における価格も現実の小売価格を下回つたと認められないときは、灯油を購入した一般消費者は、右協定の実施によつて損害を被つたということができない。

参照法条

 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律25条

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