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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和25(れ)1126

事件名

 賍物故買

裁判年月日

 昭和26年2月20日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第5巻3号403頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和24年4月27日

判示事項

 一 賍物である連合国占領軍の財産をその情を知りながら買い受けて所持する場合の罪責
二 追公判請求書と題する書面の提出があつても別個の控訴提起と認められない場合

裁判要旨

 一 昭和二二年政令第一六五号第一条第一項に違反して連合国占領軍の財産を買い受けこれを所持する場合に、その財産が賍物であり、その情を知りながらこれを買い受けたのであれば、右政令違反の罪と賍物故買罪とが成立し、刑法第五四条第一項前段にいう一個の行為で数個の罪名に触れる場合に該当する。
二 検察官が、前記昭和二二年政令第一六五号第一条第一項に違反する連合国占領軍財産の所持について控訴を提起したのち、右所持を始めるに至つたその財産の買受行為について、それが賍物の故買であるとして追公判請求書と題する書面を提出した場合には、これによつてさらに別個の公訴を提起したものではなく、前の公判請求書の内容を補充する趣旨でこれを提出したにすぎないものと解するのが相当である。

参照法条

 昭和22年政令165号1条1項,昭和22年政令3条,昭和22年政令165号3条,刑法256条2項,刑法54条1項,旧刑訴法364条4号

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