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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和25(れ)1325

事件名

 所得税法違反、公務執行妨害

裁判年月日

 昭和27年3月28日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第6巻3号546頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和25年4月14日

判示事項

 一 収税官吏が検査章を携帯せずにした物件検査行為とこれに対する公務執行妨害罪の成否
二 収税官吏に対して暴行脅迫を加えてその職務の執行を妨げた場合の罪責

裁判要旨

 一 所得税に関する調査等をする職務を有する収税官吏が、所得税法第六三条により帳簿書類等の検査をするにあたつて、法定の検査章を携帯していなかつたとしても、納税義務者等において右検査章の不携帯を理由として右収税官吏の検査を拒んだような事実のない以上、これに対して暴行又は脅迫を加えたときは公務執行妨害罪を構成する。
二 収税官吏が所得税法第六三条により帳簿書類等の検査をするにあたり、これに対して暴行脅迫を加えてその検査を妨げた場合には、公務執行妨害罪のみが成立し、所得税法第七〇条の別罪を構成するものではない。

参照法条

 所得税法63条,所得税法70条9号,同法施行規則63条,刑法95条1項

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