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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和24(オ)106

事件名

 動産引渡請求

裁判年月日

 昭和26年11月27日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第5巻13号775頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和24年3月26日

判示事項

 一 民法第一九二条にいゆる善意無過失の意義
二 民法第一九四条の回復請求権と物の滅失。

裁判要旨

 一 民法第一九二条にいわゆる「善意ニシテ且過失ナキトキ」とは、動産の占有を始めた者において、取引の相手方がその動産につき無権利者でないと誤信し且つかく信ずるにつき過失のなかつたときのことをいい、その動産が統制品であるにかかわらず、割当証明書によらないで買い受けたという事実は、右の善意無過失を決するための要件とならない。
二 民法第一九四条により被害者が盗品を回復することを得る場合において、その回復請求前その物が滅失したときは、右の回復請求権は消滅するのみならず、被害者は回復に代る賠償をも請求することはできない。

参照法条

 民法192条,民法194条

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