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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和52(オ)323

事件名

 損害賠償等

裁判年月日

 昭和56年4月14日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第35巻3号620頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

 昭和50(ネ)1995

原審裁判年月日

 昭和51年12月21日

判示事項

 いわゆる政令指定都市の区長が弁護士法二三条の二に基づく照会に応じて前科及び犯罪経歴を報告したことが過失による公権力の違法な行使にあたるとされた事例

裁判要旨

 弁護士法二三条の二に基づき前科及び犯罪経歴の照会を受けたいわゆる政令指定都市の区長が、照会文書中に照会を必要とする事由としては「中央労働委員会、京都地方裁判所に提出するため」との記載があつたにすぎないのに、漫然と右照会に応じて前科及び犯罪経歴のすべてを報告することは、前科及び犯罪経歴については、従来通達により一般の身元照会には応じない取扱いであり、弁護士法二三条の二に基づく照会にも回答できないとの趣旨の自治省行政課長回答があつたなど、原判示の事実関係のもとにおいては、過失による違法な公権力の行使にあたる。
(補足意見、反対意見がある。)

参照法条

 国家賠償法1条1項,弁護士法23条の2

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