裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
昭和25(れ)886
- 事件名
恐喝収賄被告事件
- 裁判年月日
昭和25年9月21日
- 法廷名
最高裁判所第一小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
刑集 第4巻9号1728頁
- 原審裁判所名
大阪高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
- 判示事項
恐喝罪として起訴された事實を收賄罪として認定した場合と公訴事實の同一性
- 裁判要旨
原判示の收賄の事實は、檢事はこれを恐喝として起訴していることは所論のとおりである。しかし、檢事が恐喝として起訴した事實と原判示の事實との間には金員の提供者、收受者、收受の日時、場所、金員の額のいずれもが同一であつて、ただ金員の收受者が提供者を恐喝して金員を交付せしめたのか、單に職務に關し提供された金員を收受したのかの點において、おのおのその認定を異にするだけである。されば起訴事實と原判示事實との間には基本たる事實關係を同じくするものと認められるから、原判示事實は起訴事實と同一性を失わないものといわなければならぬ。從つて起訴事實の罪名と罪質とが原判示事實の罪名と罪質とに一致しないからといつて、原判決には審判の請求を受けない事件について判決をしたものということはできない。
- 参照法条
刑法197條1項 刑法249條,舊刑訴法291條,舊刑訴法410條18號
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