裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成6(オ)1905
- 事件名
土地所有権移転登記、土地持分移転登記
- 裁判年月日
平成7年12月15日
- 法廷名
最高裁判所第二小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
その他
- 判例集等巻・号・頁
民集 第49巻10号3088頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
平成5(ネ)3742
- 原審裁判年月日
平成6年6月16日
- 判示事項
登記簿上の所有名義人に対して所有権移転登記手続を求めないなどの土地占有者の態度が他主占有と解される事情として十分であるとはいえないとされた事例
- 裁判要旨
土地の登記簿上の所有名義人甲の弟である乙が右土地を継続して占有した場合に、甲の家が本家、乙の家が分家という関係にあり、乙が経済的に苦しい生活をしていたため甲から援助を受けたこともあり、乙は家族と共に居住するための建物を建築、移築、増築して右土地を使用し、甲はこれに異議を述べたことがなかったなど判示の事実関係の下においては、乙が、甲に対して右土地の所有権移転登記手続を求めず、右土地に賦課される固定資産税を負担しなかったことをもって、外形的客観的にみて乙が他人の所有権を排斥して占有する意思を有していなかったものと解される事情として十分であるということはできない。
- 参照法条
民法162条,民法186条1項
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