裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
昭和29(オ)634
- 事件名
慰籍料並に名誉回復請求
- 裁判年月日
昭和31年7月20日
- 法廷名
最高裁判所第二小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
民集 第10巻8号1059頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
昭和29年5月11日
- 判示事項
一 法人に対する民法第四四条に基く請求と同法第七一五条に基く請求との訴訟物の異同
二 新聞記事が名誉を毀損すべき内容の意味かどうかの判断基準
三 新聞記事により過失に基き名誉を毀損した場合と正当業務行為の主張の許否
- 裁判要旨
一 法人に対する民法第四四条に基く損害賠償の請求と同法第七一五条に基く損害賠償の請求とは、訴訟物を異にする。
二 一定の新聞記事の内容が事実に反し名誉を毀損すべき意味のものかどうかは、一般読者の普通の注意と読み方とを基準として判断すべきである。
三 新聞に事実に反する記事を掲載頒布し、これにより他人の名誉を毀損することは単なる過失に基く場合でも、これを正当業務行為ということはできない。
- 参照法条
民法44条,民法715条,民法709条,民訴法224条1項
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