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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和28(あ)3548

事件名

 業務上横領

裁判年月日

 昭和33年9月12日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集刑 第127号137頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和28年4月6日

判示事項

 判例違反の主張がその前提を欠く事例。−期待可能性理論の適用は判例違反である旨の主張−

裁判要旨

 所論引用の各判例は、いずれもその挙示の証拠により、犯罪事実を認定するに当り、情状の斟酌、法令の解釈その他に関し必要な説示、判断を示したに止まり、判文中期待可能性の文字を使用したとしても、いまだ期待可能性の理論を肯定又は否定する判断を示したものとは認められない。されば所論判例違反の主張はその前提を欠くものであつて採るを得ない。

所論引用の判例
昭和八年(れ)第四二八号同年一一月二一日大審院判決(判例集一二巻二〇七頁)
昭和一一年(れ)第一二〇八号同年一一月二一日大審院判決(判例集一五巻一五〇一頁)
昭和一〇年(れ)第一七八四号同一一年三月五日大審院判決
昭和二五年(う)自第二一四二号至第二一四四号同二六年四月七日名古屋高裁判決(高裁判例集四巻四号三六四頁)

参照法条

 刑法35条,刑法37条,刑訴法405条3号

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