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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和27(あ)5319

事件名

 詐欺

裁判年月日

 昭和31年8月30日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 その他

判例集等巻・号・頁

 集刑 第114号573頁

原審裁判所名

 名古屋高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和27年8月7日

判示事項

 詐欺罪における騙取行為にあたらない事例

裁判要旨

 町の土木委員として町の土木予算を知る甲が、請負人乙の代理人として町と工事請負契約を締結するにあたり、甲乙間の内部関係において乙に右予算額よりはるかに低額で請負うことを承諾させた事実があるにかかわらず、町の係員には右事実を秘し、あたかも乙は町の予算額で請負うものの如く申し向けて契約を結び、公示完了により乙に代つて右代金を受領し、乙の承諾した代金との差額を領得したとしても、甲の右所為は町との関係において詐欺罪を構成するものとはいえない。

参照法条

 刑法246条

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