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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和32(あ)2473

事件名

 傷害

裁判年月日

 昭和34年6月9日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集刑 第130号143頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和32年4月30日

判示事項

 暴行と傷害との間に因果関係の存在を認めた事例。

裁判要旨

 一 第一審判決が被告人の判示暴行と被告人の受けた判示傷害との間に因果関係の存在を認めたことはその挙示する証拠により肯認できるところであり、かつその因果関係が被告人の判示所為につき傷害罪の刑事責任を負わしめるに十分のものであることは当裁判所の判例(昭和二二年(れ)第二二号同年一一月一四日第三小法廷判決、昭和二四年(れ)第二八三一号同二五年三月三一日第二小法廷判決、昭和二九年(あ)第三六〇四号同三二年二月二六日第三小法廷判決)の趣旨に徴し肯認できるところである。
二 (第二審判決の認めた事実の要旨)被害者Aは被告人から突き倒されたため昭和二八年一〇月二〇日以後拇指の伸展力に異常があつたが(正しその拇指伸筋腱が受傷直後完全に断裂したとまで認めるべき証拠は記録上必ずしも明白ではない。)その後適切な治療を受けなかつたため同三〇年五、六月までの間に拇指長伸筋腱に完全断裂を生したものである。

参照法条

 刑法204条

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