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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和59(オ)1447

事件名

 損害賠償請求事件

裁判年月日

 昭和63年1月18日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集民 第153号1頁

原審裁判所名

 福岡高等裁判所

原審事件番号

 昭和53(ネ)653

原審裁判年月日

 昭和59年7月19日

判示事項

 共有の性質を有しない入会地上の天然の樹木の所有権が土地の所有者に属するとされた事例

裁判要旨

 付近住民の採草放牧や薪炭材採取等に利用されていた入会地が、入会住民全員の同意のもとに、入会権を存続させ入会住民の保育した天然の樹木を売却する際にはその保育に対する報償として売却代金の一部を入会住民に交付することを条件として村に贈与され、右条件の趣旨に沿つて村が制定した条例に従つて、入会住民が造林組合を結成して組合名義で村に対し入会地の天然の樹木の伐採申請をし、これを受けた村が右樹木を売却してその代金の一部を組合に交付してきたなど判示の事実関係のもとにおいては、右入会地上に生育する天然の樹木は、共有の性質を有しない右入会地の所有者である村の所有に属する。

参照法条

 民法86条,民法242条,民法294条

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