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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和61(行ツ)62

事件名

 懲戒処分取消請求事件

裁判年月日

 平成元年9月28日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄自判

判例集等巻・号・頁

 集民 第157号653頁

原審裁判所名

 福岡高等裁判所

原審事件番号

 昭和55(行コ)29

原審裁判年月日

 昭和60年9月26日

判示事項

 県職員組合が行つた始業時より約一時間の一斉職務放棄等の争議行為に参加した同組合支部役員の職員に対する減給ないし戒告の各懲戒処分が裁量権の範囲を超え、これを濫用したものとはいえないとされた事例

裁判要旨

 県職員組合が人事院勧告の完全実施等を要求して行つた始業時より約一時間の一斉職務放棄等の争議行為に参加した同組合支部の副支部長である職員に対する減給一〇分の一を一か月、同支部分会長である職員に対する戒告の各懲戒処分は、右各職員が争議行為の際に行われたピケッティングには加わらなかつたとしても、右争議行為の実施に至る過程で果たした役割、右争議行為への関与の程度が同様の懲戒処分を受けた他の職員と比較して軽微であるとはいえないなどの判示の事実関係の下では、社会観念上著しく妥当を欠くものとはいえず、裁量権の範囲を超えこれを濫用したものとはいえない。

参照法条

 地方公務員法29条1項,地方公務員法37条1項

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