裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成11(受)553
- 事件名
占有回収請求事件
- 裁判年月日
平成12年1月31日
- 法廷名
最高裁判所第二小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
破棄自判
- 判例集等巻・号・頁
集民 第196号427頁
- 原審裁判所名
名古屋高等裁判所
- 原審事件番号
平成10(ネ)625
- 原審裁判年月日
平成11年2月3日
- 判示事項
宗教法人の代表者(住職)として寺院の土地建物の所持を開始した後に僧籍はく奪の処分を受けた者が右土地建物の所持を奪った右法人に対して占有回収の訴えによりその返還を求めることができるとされた事例
- 裁判要旨
甲が、宗教法人乙の代表者(住職)として寺院の土地建物の所持を開始した後に乙を包括する宗教団体から僧籍はく奪の処分である擯斥処分を受けたが、乙から提起された訴訟において右処分の効力を争うとともに右土地建物の管理を続け、乙との間の右建物の撤去についての話合いの際にも、撤去後の土地の占有継続を主張していたなど判示の事実関係の下においては、甲が個人のためにも右土地建物を所持していたものと認めるべき特別の事情があるということができ、甲は、右土地建物の所持を奪ってこれを占有している乙に対して占有回収の訴えによりその返還を求めることができる。
- 参照法条
民法180条,民法181条,民法200条,宗教法人法18条
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