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最高裁判所判例集

事件番号

 平成13(受)1759

事件名

 損害賠償,民訴法260条2項による仮執行の原状回復請求事件

裁判年月日

 平成16年4月27日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集民 第214号119頁

原審裁判所名

 福岡高等裁判所

原審事件番号

 平成7(ネ)643

原審裁判年月日

 平成13年7月19日

判示事項

 1 雇用者の安全配慮義務違反によりり患したじん肺によって死亡したことを理由とする損害賠償請求権の消滅時効の起算点
2 じん肺による死亡に基づく損害額の算定においてじん肺法所定の管理区分に相当する病状に基づく損害賠償請求権の消滅時効が完成しているとしても当該消滅時効に係る損害額の控除を要しない場合

裁判要旨

 1 雇用者の安全配慮義務違反によりり患したじん肺によって死亡したことを理由とする損害賠償請求権の消滅時効は,死亡の時から進行する。
2 じん肺による死亡に基づく損害額の算定において,じん肺法所定の管理区分に相当する病状に基づく損害賠償請求権の消滅時効が完成しているとしても,上記死亡に基づく損害を,上記病状に基づく損害とは別個のものであるとし,じん肺による死亡それ自体に係る損害として評価してその額を定める場合には,その額から上記消滅時効に係る損害額を控除しなければならないものではない。

参照法条

 民法166条1項,民法415条,民法416条,じん肺法4条

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