裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成13(受)398
- 事件名
公正証書遺言無効確認請求事件
- 裁判年月日
平成16年2月26日
- 法廷名
最高裁判所第一小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
破棄差戻
- 判例集等巻・号・頁
集民 第213号581頁
- 原審裁判所名
大阪高等裁判所
- 原審事件番号
平成12(ネ)758
- 原審裁判年月日
平成12年11月29日
- 判示事項
遺言公正証書の原本に公証人の署名押印がなかったとした原審の認定判断に経験則違反又は採証法則違反の違法があるとされた事例
- 裁判要旨
現時点においては公証人の署名押印がある遺言公正証書原本について,当該原本を利用して作成された謄本の作成方法についての公証人及び書記の証言等の内容に食違いがあることなどを理由として,上記謄本作成の時点において公証人の署名押印がなかったとした原審の認定判断には,上記謄本の作成方法についての公証人及び書記の証言等は,その細部に食違いがあるものの主要な部分で一致していること,原本の各葉上部欄外には公証人の印による契印がされているのに公証人の署名欄に署名押印がされていないとするのは不自然であること,公証人が原本作成と同じ日に作成して遺言者に交付した正本及び謄本には公証人の署名押印がされていることなど判示の事情の下では,特段の事情の存しない限り,経験則違反又は採証法則違反の違法がある。
- 参照法条
民法969条5号,民訴法247条,公証人法39条
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