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最高裁判所判例集

事件番号

 平成16(オ)1653

事件名

 売掛代金請求事件

裁判年月日

 平成17年7月14日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 集民 第217号399頁

原審裁判所名

 名古屋高等裁判所

原審事件番号

 平成16(ネ)49

原審裁判年月日

 平成16年7月15日

判示事項

 債権の差押えに基づき第三者債務者として弁済した旨の抗弁に係る主張の補正及び立証について釈明権の行使を怠った違法があるとされた事例

裁判要旨

 元本債権及びこれに対する遅延損害金債権の支払請求に対する抗弁として,被告が,いずれの債権についても同時に原告に対する滞納処分としての差押えがされその全額を支払ったと主張する一方,遅延損害金債権のみが差押債権として記載された債権差押通知書及び差押債権受入金として上記各債権の全額を領収した旨の記載がある領収証書を書証として提出していることから,同通知書につき上記各債権が同時に差し押さえられた旨の記載があるものと誤解していたことが明らかであるという事情の下においては,裁判所が,被告は上記差押えに基づき各債権の全額を支払ったと認定しながら,元本債権に対する差押えについての主張の補正及び立証をするかどうかについて釈明権を行使することなく,同差押えの事実を認めることができないとし,元本債権に対する弁済の主張を排斥したことには,釈明権の行使を怠った違法がある。

参照法条

 民訴法149条,民訴法219条

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