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最高裁判所判例集

事件番号

 平成9(オ)1104

事件名

 共有物分割、準共有物分割請求事件

裁判年月日

 平成11年4月22日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集民 第193号159頁

原審裁判所名

 名古屋高等裁判所  金沢支部

原審事件番号

 平成7(ネ)196

原審裁判年月日

 平成9年2月26日

判示事項

 共有に係る土地及び借地権につきいわゆる全面的価格賠償の方法による分割を命じ土地の持分につき他の持分権者に対する移転登記手続請求を認容すべきものとした原審の判断が適法であるとされた事例

裁判要旨

 甲土地開発公社と乙との共有に係る面積約1469平方メートルの土地のうち面積約155平方メートルの部分に乙と丙町との共有に係る借地権が存在している場合において,甲は丙の施行する都市計画事業に関し道路拡幅等に使用する目的で右土地の120分の118の持分を取得し,丙は右事業を円満に施行するために右借地権の3分の2の持分を取得したのであって,甲及び丙は乙の有する各持分の取得を希望しており,乙は現在右土地を使用しておらず,乙の有する土地の持分の適正価格は232万円余り,借地権の持分の適正価格は176万円余りで,甲及び丙の右各金員の支払能力に不安はないなど判示の事実関係の下においては,甲及び丙の右土地等の分割請求につきいわゆる全面的価格賠償の方法を採用し甲及び丙にそれぞれ取得させるものとするとともに,甲の乙に対する右土地の持分についての移転登記手続請求を認容すべきものとした原審の判断は,適法である。
(補足意見がある。)

参照法条

 民法258条

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