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最高裁判所判例集

事件番号

 平成9(オ)953

事件名

 所有権移転登記等抹消登記手続、所有権移転登記手続、損害賠償

裁判年月日

 平成11年3月9日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 その他

判例集等巻・号・頁

 集民 第192号65頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

 平成5(ネ)3036

原審裁判年月日

 平成9年1月30日

判示事項

 一 被相続人の生存中に相続人に対し売買を原因としてされた所有権移転登記につき被相続人の死亡後に相続を原因とするものに更正することの可否
二 被相続人の生存中にその所有不動産につき共同相続人の一人に対し所有権移転登記がされた上で第三者のために抵当権設定登記がされた場合において被相続人の死亡後に他の相続人がした真正な登記名義の回復を原因とする持分移転登記手続請求及び抵当権設定登記についての更正登記手続請求が認められた事例

裁判要旨

 一 被相続人の生存中に相続人に対し売買を原因としてされた所有権移転登記について、被相続人の死亡後に、相続を原因とするものに更正することはできない。
二 被相続人の生存中にその所有する不動産につき共同相続人の一人である甲に対し仮空の売買を原因として所有権転移登記がされ、甲が第三者乙のために抵当権設定登記をした場合には、被相続人の死亡後、他の相続人は、甲に対しては真正な登記名義の回復を原因とする持分の移転登記手続を、乙に対しては甲の持分についての抵当権設定登記に改める更正登記手続を請求することができる。

参照法条

 民法177条,民法882条,民法896条,民法898条,不動産登記法63条,不動産登記法66条

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