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最高裁判所判例集

事件番号

 平成3(オ)1386

事件名

 損害賠償

裁判年月日

 平成5年4月23日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 集民 第169号37頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

 平成2(ネ)2138

原審裁判年月日

 平成3年5月16日

判示事項

 行政指導を受けたことと建築確認の遅延との間に因果関係がないとした認定に経験則違反、審理不尽、理由不備の違法があるとされた事例

裁判要旨

 一筆の土地に容積率の上限に近い建物を建築した上、右土地を分筆し、建物の存在しない方の土地をマンション建築用地として売り渡した者に対する買主の損害賠償請求訴訟において、買主が市から建築確認申請を保留するようにとの行政指導を受け、いったんマンションの建築を断念したが、後日、売主が容積率違反の状態を解消する措置を採ることを命ずる市長の命令に応じないことが明らかになり、買主も右行政指導に従う意思を放棄して建築確認申請をしたため、結局、申請どおりの建築確認がされたなど、判示の事実関係の下において、買主が行政指導を受けたことと建築確認の遅延との間に因果関係がないとした原審の認定には、経験則違反ひいては審理不尽、理由不備の違法がある。

参照法条

 民訴法185条,民訴法394条,民訴法395条1項6号,建築基準法52条

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