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最高裁判所判例集

事件番号

 平成7(オ)637

事件名

 不正競争行為禁止

裁判年月日

 平成10年9月10日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 その他

判例集等巻・号・頁

 集民 第189号857頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 平成6(ネ)571

原審裁判年月日

 平成6年9月29日

判示事項

 一 不正競争防止法二条一項一号といわゆる広義の混同を生じさせる行為
二 「スナックシャネル」及び「スナックシャレル」の表示の使用が「シャネル」の表示を使用する企業グループに属する企業についていわゆる広義の混同を生じさせる行為に当たるとされた事例

裁判要旨

 一 不正競争防止法二条一項一号に規定する「混同を生じさせる行為」は、他人の周知の営業表示と同一又は類似のものを使用する者と当該他人との間にいわゆる親会社、子会社の関係や系列関係などの緊密な営業上の関係又は同一の表示の商品化事業を営むグループに属する関係が存すると誤信させるいわゆる広義の混同を生じさせる行為をも包含する。
二 「スナックシャネル」及び「スナックシャレル」の表示を使用する者の営業が飲食業であり「シャネル」の表示を使用する企業グループの営業と異なっても、「シャネル」の表示の周知性が極めて高いこと、右企業グループの属するファッション関連業界の企業においてその経営が多角化する傾向にあることなど判示の事実関係の下においては、「スナックシャネル」及び「スナックシャレル」の表示の使用は、右企業グループに属する企業についていわゆる広義の混同を生じさせる行為に当たる。

参照法条

 不正競争防止法2条1項1号

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