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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和37(オ)1262

事件名

 否認権行使等請求

裁判年月日

 昭和40年4月22日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集民 第78号695頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 昭和34(ネ)2727

原審裁判年月日

 昭和37年7月19日

判示事項

 一 大口債権者に対する代物弁済等に破産債権者を害する意思が認められないとされた事例。
二 破産法第八四条の適用と当事者の主張の要否。

裁判要旨

 一 大口債権者が本件土地の所有権を取得することによりその債務が消滅すれば、残る小口債権者に対する支払は必ずしも困難ではなく、破産会社の債権、操業再開も必ずしも不可能でないということを破産会社の首脳部が信じてなした本件土地の右大口債権者に対する代物弁済契約もしくは根抵当権設定契約に破産債権者を害する意思が認められないとしたことに違法がない。
二 否認の主張が破産法第八四条所定の要件に該当するときは、相手方の主張をまつことなく、同条を適用して否認権行使ができないと判断しなければならない。

参照法条

 破産法72条1号,破産法84条

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