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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和53(オ)369

事件名

 損害賠償

裁判年月日

 昭和55年3月18日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 その他

判例集等巻・号・頁

 集民 第129号331頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

 昭和52(ネ)719

原審裁判年月日

 昭和52年12月28日

判示事項

 いわゆる社外重役として名目的に就任した取締役につき商法二六六条ノ三第一項前段所定の第三者に対する損害賠償責任が認められた事例

裁判要旨

 株式会社の取引先の会社の代表者の地位にある者が要請によつて右株式会社の資本金の五分の一に相当する株式を取得するとともに、株式会社には常勤せず、その経営内容にも深く関与しないことを前提とするいわゆる社外重役として名目的に取締役に就任したものであつても、同株式会社の代表取締役の業務執行を全く監視せず、取締役会を招集することを求めたり、又は自らそれを招集したりすることもなく、同人の独断専行に任せ、その間、同人が代金支払の見込みもないのに商品を買い入れ、その代金を支払うことができずに売主に対し、代金相当額の損害を与えた場合には、右名目的取締役は、商法二六六条ノ三第一項前段所定の損害賠償責任がある。

参照法条

 商法266条ノ3

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