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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和62(オ)362

事件名

 慰謝料等

裁判年月日

 平成4年6月8日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄自判

判例集等巻・号・頁

 集民 第165号11頁

原審裁判所名

 名古屋高等裁判所

原審事件番号

 昭和56(ネ)291

原審裁判年月日

 昭和61年12月26日

判示事項

 未熟児網膜症により失明したことを理由とする慰謝料の請求について担当の眼科医師に注意義務違反を認めた判断が違法とされた事例

裁判要旨

 昭和四七年九月に出生した未熟児が未熟児網膜症により失明したことを理由とする慰謝料の請求について、光凝固法は当時の医療水準としてその治療法としての有効性が確立されておらず、他に有効な治療法もなかった時点において、担当の眼科医師にち密で真しかつ誠実な医療行為を尽くすべき注意義務違反を認めたことは、結局、同医師に対し、右医療水準を超えた光凝固法受療の機会を与えることを内容とする医療行為を尽くす義務を認めたものであって、違法である。

参照法条

 民法415条,民法709条

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